ブックタイトル第29回 国民文化祭・あきた2014「公式ガイドブック」
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第29回 国民文化祭・あきた2014「公式ガイドブック」
わかもの(旺盛な行動力)、ばかもの(思い切った着想と情熱)、よそもの(客観的な視点)が地域を元気にするとよく言われます。地域を超えて、世代を超えて、自分のなかにある「願い」や「想い」を伝え届け合う国民文化祭。松尾芭蕉の足跡を辿りながらの句会、暗黒舞踏の継承者たちは秋田の師・土方巽の元に参集して舞台を披露します。百年前に渡仏してピカソと終生交友が続いた藤田嗣治の大壁画が秋田にあることをご存知でしたか(「秋田の行事」・幅20.5 m)。日本最古の芝居小屋・康楽館では歌舞伎役者たちの姿が目に見えるようです。錦秋の霊峰・鳥海山のトレッキングも最高!海と山の幸も思いっきり楽しめる「文化を旅する」秋田に是非おいでください。Message 学校教育にとって学力テストはすべてではありません。でも、小学校、中学校の学力テストで秋田県が6 回連続、圧倒的に上位を占めていることは心からうれしいことです。どうしてなのか。さまざまな理由があるでしょう。何よりも大きいのは、「文化」の裾野の確かな広がり、基本的な「文化」の質の高さの問題なのではないのか。生活に根ざした「文化」が子どもたちにも受け継がれているのではないか。私たちはそれに気づかなかっただけではないか。そう思うようになりました。だからといって、ことさら他県に威張る必要はありませんが、「国民文化祭」は、そんな秋田をまず自らが見つめ直し、先人から伝わってきた大切なものは何かを確認する旅にしなければならないと思うのです。秋田は県民がとにかく面白い。全国学力テストで常にトップランクの秋田の児童、生徒だが、テレビの街頭インタビューでそのわけを聞かれた大人は、「勉強さねばナマハゲ来るからでねが」と、大まじめに答えていた。かと思うと、終戦からわずか三か月後に、全県縦断駅伝を敢行。人々を勇気づけた。焦土からまだ煙が立つ中を、「米だば何ぼでもあるがら、走れ」と言ったというから豪快だ。田沢湖畔からすぐれたオリジナルミュージカルを発信し続けて60 年の「劇団わらび座」。曲げわっぱや樺細工、川連漆器など鑑賞するのではなく日常使いの伝統工芸品、ハシゴできるほど全県で湧く温泉。面白い県民たちにどんどん話しかけて、聞いてほしい。面白い秋田を自慢気にいくらでも教えてくれるはずだ。橋本五郎読売新聞東京本社特別編集委員GORO HASHIMOTO内館牧子脚本家MAKIKO UCHIDATE佐々木典夫四季株式会社(劇団四季)代表取締役会長NORIO SASAKI06