ブックタイトル第29回 国民文化祭・あきた2014プレガイド 2013年10月発行
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第29回 国民文化祭・あきた2014プレガイド 2013年10月発行
演等に使用されている。訪れた日の演目は、劇団悠による大衆演劇。康楽館で見るそれは他の劇場に比べ、臨場感、役者と観客の一体感が何倍にも増しているような気がした。著名な演者がここでの公演にこだわる理由が、康楽館を訪れたことではっきり分かった。 産業に裏打ちされた人工的な美しさがあふれる町には、滋味も豊富に存在する。有名どころでいうと鹿角ホルモン、発祥の地のきりたんぽ、豊かな発酵文化が育んだ漬物や地酒など。こうした旨い味わいが、かつての鉱員たちの活力源となっていたことは容易に想像できる。 中でも僕を夢中にさせたのが、鹿角ホルモン。独特の強い匂いを発する食材は、その昔「捨てるもの= ほうるもん」と認識されていたという話を耳にしたことがあるが、とんでもない!ニンニクとトウガラシベースのタレに漬け込んだ豚ホルモンに、大切りのキャベツのせて周りに豆腐を並べるその鍋は、本当にクセになる味。特徴的なのは、ジンギスカン鍋を使用すること( この地域ではポピュラーな方法らしい)。そのためにホルモンが焼けるにつれて滴る肉汁をキャベツと豆腐が吸い(これも旨い)、人々はホルモン→キャベツ→豆腐→ご飯というループを無我夢中で繰り返すことになる。観光地には一度訪れたら十分という場所も多いが、僕は康楽館の公演とホルモン目当てに、これからも幾度となく鹿角・小坂を訪れるだろう。ここは産業に裏打ちされた人工的な美しさがあふれる町。康楽館では、上演時間外に舞台装置や楽屋などを黒子の案内により見学※できる。所要時間は20 分~ 30 分。これまで康楽館の舞台を踏んだ役者の落書きが残る楽屋の壁や戸は必見。平幹二朗、仲代達矢、東野英二郎、滝田祐介といった大御所のサインも確認できる。※貸館やイベントの開催などの都合により見学できない場合もあり。要事前問合せ。鹿角ホルモン/かづのほるもん焼けば焼くほどに美味しさが増していく、魅惑のご当地グルメ。ジンギスカン鍋を使い、甘辛く味付けされたホルモンが見えなくなるまでキャベツを乗せ、旨さを包み込むようにして焼き上げるのが特徴的。撮影協力/ ホルモン幸楽 鹿角本店康楽館/こうらくかん鉱産額で全国一位を誇った小坂鉱山の厚生施設として明治44 年に誕生。「活用されてこそ文化財」という観点から、人気役者による芝居などが定期的に行われ、一年を通して多くの観光客が訪れる。史跡尾去沢鉱山/しせきおさりざわこうざん1300 年の歴史を誇る銅鉱脈群採掘跡。閉山後35 年経った今でも精錬所、煙突、採鉱所が残るほか、日本最大級の鉱山跡は坑道の全長が800km にも及び、見学用の坑道内では当時の作業員の様子が再現されている。05