ブックタイトル第29回 国民文化祭・あきた2014プレガイド 2013年10月発行
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第29回 国民文化祭・あきた2014プレガイド 2013年10月発行
「空洞化が進む市街地をアートによって元気づけたい」。2007 年に活動を開始したゼロダテは、大館市出身の3 人のアーティストがかねてから抱いていた、そんな真っ直ぐな思いからスタートした。もともとはユニット名だったゼロダテの意味は、「0/date= ゼロの日」。つまり日付を0 にリセットし、ここを新たな出発点と捉えることで、もう一度何かを始める勇気と創造を生み出したいと彼らは考えた。 3 人が新しい大館づくりのために最初に行ったのは、賛同する市民を広く募ること。メンバーが地元出身者だったことも奏功し、ゼロダテのコンセプトは友人や知人を介して少しずつではあるが確実に広がっていく。それはやがてアートに縁がなかった人々をも巻き込み、地域のプロジェクトに成長していくのである。 ゼロダテの活動により「自分たちの町の未来について真剣に考えよう。皆でもう一度夢を描こう」というポジティブな思考が高まりつつある。 「みちのくの小京都」として名高い角館。この場所を訪れる人は誰しも" 変わらずそこにある美しさ" に魅了されるが、歴史を紐解くと角館が幾度となく大火に見舞われ、そのたびに復興を遂げてきた事実が明らかになる。 町内に現存する101 棟の「蔵」は、そうした厄災から町を守るべく、先人たちが創造力を働かせ戦ってきた証し。変わらずそこにある美しさの背景には、新しい時代を創り出す気概が存在していたのである。 そんな誕生の歴史をもつ角館の蔵を舞台に、気鋭のアーティストが独自の表現を試みるという画期的なアートプロジェクトが「ネオ・クラシック!カクノダテ」。2 年前から重要伝統的建造物群保存地区を美術館と見立て、蔵とアートを巡るイベントを開催し好評を博してきた。 時代を創造してきた先人と、時代を創造していく現代アーティストによる時空を越えたコラボレーション。歴史、風土、アートが一体となったとき、美しい角館の町並みは、さらに印象深い風景へと昇華していく。 KAMIKOANI プロジェクト秋田がその名を知られるようになったのは、同プロジェクトが昨年、越後妻有( 新潟県)を舞台に3 年に1 度開催される世界最大規模の国際芸術祭「大地の芸術祭」の飛び地開催として行われたことが大きい。 これは自身の作品を同芸術祭へ出展していた、芝山昌也氏(KAMIKOANI プロジェクト秋田・ディレクター)が結んだ縁。同氏が「KAMIKOANI」というタイトルで、実際に上小阿仁村に存在していた農作業小屋を型取りした作品を出展したことがきっかけとなり、越後妻有と上小阿仁村、両地域の交流がスタート。そこでの活動の成果が昨年の飛び地開催へとつながった。 KAMIKOANI プロジェクト秋田は、今年も来年も継続して開催される。これまでも祭事をはじめ、さまざまな催しで地域の活気を懸命に守ろうとしてきた村人たちにとって、同プロジェクトは郷土の未来を照らす新たな光になろうとしている。リセットすると、見えてくるもの。ゼロダテ美術展[大館市]それは、時空を越えたコラボ。アートdeまちあるき[仙北市]上小阿仁が、アートの村になる日。KAMIKOANIプロジェクト秋田[上小阿仁村]アートプロジェクト No.4あきたアートプロジェクト誰にとっても身近な場所での展示やイベントを通して、アートの裾野を広げ、にぎわいを生み出し、街の魅力を高めていく?? 。それが「あきたアートプロジェクト」です。これまで、街を舞台にした多様な表現で地域の特徴を露わにする「あきたまちなかミュージアム」、街の資源を発掘・共有するカリキュラムを組んだ「あきたまちなか大学」などのプログラムで、土地と人、人と人とをつないできました。地元商店街、まちづくり団体、秋田公立美術大学や行政が官民の垣根を超えた取組で、秋田の街という広大なキャンバスに豊かな人の輪を描きます。来年は国民文化祭に合わせ10 月の開催を予定しています。秋田の文化コラム35